心理的安全状態

日頃から自分の脳の力は使えるだけ使いたい、それによって生産性を高めたいと思っています。そして様々な本を読んできましたが、そんな中で一番大事なことが心理的安全状態ではないかと思います。
 
 心理的安全状態とは、言葉のとおりですが、脅威を感じておらず安全な状態のことです。逆に、不安、恐怖、焦燥感など、何らかの脅威を感じている状態は心理的危険状態です。
 

心理的危険状態になるとどうなるのか?

 脳の中では、扁桃体が活性化し、前頭前皮質の機能が低下します。前頭前皮質は、意識的な思考を司る部分です。つまり、前頭前皮質の機能が低下しているときは、深い思考、集中ができなくなってしまいます。
 
 脅威を感じ、扁桃体が活性化すると、戦うか、逃げるかに脳が注力します。考えてないで今すぐ動け!という状態ですね。これを闘争逃走反応といいます。猛獣などの脅威に出くすような原始時代には重要な機能ですが、現代の脅威はそれとは全く異質です。
 
 仕事に失敗して上司に叱られる不安、周囲の人にバカにされる不安、収入が安定しない恐怖、社会に受け入れられない恐怖・・・
 
 現代の脅威は体を動かして戦ったり逃げたりすることでどうにかなるものではないものも多いのです。むしろ落ち着いて現状を見つめ、解決策を深く考えることのほうが重要です。
 

心理的安全状態の作り方

 まずは前述のように、脅威にさらされると自分の意識的な思考力は低下する、という事実を受け入れましょう。そういうものなんです。
 
 その上で、不必要に扁桃体の興奮に支配されないメンタルコントロールが必要です。方法は色々ありますし、人によって合う合わないがあろうかとは思いますが、いくつか列挙してみます。
 
①朝の散歩
②筋トレ
③瞑想
④良質な睡眠を取る
⑤自分軸で生きる、と張り紙して自己暗示をかける
⑥自分の進歩に目を向ける
⑦深呼吸
⑧感情をひたすら紙に書き出す
⑨不安を感じたらとりあえず散歩する
⑩不安を和らげてくれる本、名言、動画などに触れる
 
 ①~⑥がメンタル強化の土台づくりのような習慣、⑦~⑩が、脅威を感じたときの緊急避難的な対策です。
 
 基本的に他人や環境を変えることはできませんから、自分がメンタルコントロールをすることが重要です。もしくは、それでもきつければ、その環境から出ていき、新たな環境に身を置くのもいいでしょう。いずれにせよ、自分が行動しなければなりません。
 
 他責ではなく自責、とよく言われますが、全て自分が悪いと思えという意味ではない、と私は思います。ですが、他人が変わってくれるのを期待していても心理的安全は手に入りませんから、自分が何らかの行動を取らなければならないのです。それが自分の人生に責任を持つ、ということだと思います。
 
おわりに
 心理的安全状態でないと、生産性は上がらないし、何より、生きてて楽しいと思えるのは、土台に安全あってこそ、ではないかと思います。
 
 生産性と幸福感、双方のために心理的安全状態を保つため、自分が行動することが大事だと思います。

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